メンバーの構成、考え方
メンバーは「全員が平等」の立場であって、助ける側と助けられる側の区別がない。「セルフヘルプ」という意味では、最終的に自分自身でその問題に取り組んでいかなければならないからである。「薬物を止めるか廃人になるか」を決めるのは、あくまで本人がしなければならない作業だからである。
セルフヘルプ・グループの扱う問題は、たしかに個人で解決していかなければならない問題である。
摂食障害においては、これまで精神科の分野で研究がされてきたが、回復者がたくさん現れるという結果には至らなかった。それは、精神科では摂食障害の問題点が「個人」にあるとされてきたからである。以下は精神科医の言葉である。
「健康な娘たちは、極端なダイエットをはじめても長続きしない。やがて自然の食欲にまけて、滅食は中止となる。あるいは首尾よく目標体重に達すればダイエットをゆるめるであろう。本症者はこれと異なる。際限なくやせてゆこうとする。
たとい、骨と皮にまで醜くやせおとろえても一向に食べようとしない。健康な女子のダイエットは彼女のさまざまなもくろみのひとつであるにすぎないが、本症にみられるやせ追求は、患者の主観なもくろみとなっている。
換言すれば、彼女らは、“どこまでもやせてゆくこと”という生き方を選び取らざるを得なくなったわけであり、それは美容のためなどという浅薄な理由によるものではない。」(下坂[1986→1988:206])



